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お知らせ・情報【代表ブログ】「なりすまし事件」から考えるマンション管理組合の防衛策

先日、日経新聞に、「マンション修繕不正、住人になりすまし利益誘導 渦中の社長に直撃」と題した記事が掲載されていました。
首都圏の複数のマンションで、工事会社の社員が区分所有者になりすまして、大規模修繕委員会に参加し、自社と関係の深い設計コンサル会社を選定するよう誘導していたというものです。
都内の別のマンションでもその工事会社による同様の事件が発覚しています。
この事件の本質は、従来から管理組合が潜在的に抱えているリスクを浮き彫りにしたことにあります。
まずは、この事件の経過を整理したうえで、管理組合が取るべき防衛策について考えてみたいと思います。
1.本記事の要約
◾️ 神奈川県内のマンションで、大規模修繕委員会に工事会社A社の社員2人が2024年頃から区分所有者になりすまして参加した。
◾️「なりすまし」の手口は、以下の通り。
・「調査モニターの募集」、「管理会社から依頼された調査」などと称し、工事会社(A社)が一般住民に接触。また、住民に報酬を支払う。
・ 委員会への出席を住民から委任された形を装って、A社の社員が代理出席。
・委員会内で設計コンサルの選定資料の作成等をサポートし、委員会の議論を誘導。
・ A社と関係の深い設計コンサル(B社)が選ばれるよう誘導。(B社社長はA社の元社員)
◾️設計コンサルがB社に内定された後、見積金額の比較表を改ざんしていた疑いが生じたことから、潜入しているA社社員に身元確認を求めた結果、なりすましが発覚。
◾️組合はB社発注直前で契約をキャンセルするとともに、A社を刑事告訴した。
◾️その後、A社社長と社員2人が偽計業務妨害および詐欺未遂容疑で書類送検された。
◾️都内マンションでも、A社の別の社員と見られる人物が、管理組合の理事と修繕委員長に就任していたことが明らかになっており、同様の事案が発生している。
◾️取材した際のA社の主張
・ 管理会社と設計コンサル・工事会社との間にはバックマージン慣行がある。
・自社はその仕組みから排除されたため、住民への直接営業に切り替えた。
・「なりすまし」は今後行わないが、住民への直接営業は継続する。
2.「なりすまし事件」が発生した背景とは
今回の事件は、直接的には以下の2つのポイントがあります。
(1)住民自身が業者による「なりすまし」を容認してしまったこと
これは、区分所有者自身が、管理組合の仕事をもはや「自分事」とは捉えず、「他人事」とみなしているためです。
しかも、その見返りとして報酬も受け取っているのが事実なら、区分所有者としての最低限の責任感が欠如していると言わざるをえません。
(2)「なりすまし」行為がすぐに発覚しなかったこと
これについては、管理組合の運営上、止むを得ない事情があります。
それは、「修繕委員の選出プロセス」と「恒常的な成り手不足」です。
修繕委員会のような専門委員会は、理事会の「下部組織」として位置付けられていますが、そのメンバー(委員)は、役員のように総会決議を経ないで選出されるのが一般的です。
そのため、身元確認が甘くなりがちです。・・・続きはブログで!

